九州大学新キャンパス Kyushu University New Campus
新キャンパス計画キャンパスと周辺地域移転情報資料集
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資料集新キャンパス委員会による成果

新キャンパスにおける交通計画に関するQ&Aについて 平成14年1月

 平成13年12月の新キャンパス計画専門委員会において,交通計画WGの報告と提案を行いましたが,その後,いくつかの質問が寄せられましたので,それらにお答えするとともに,あらためてこれまでの取り組みによって明らかになった点等を,想定問答形式でお伝えしたいと思います。その内容をご理解のうえ,今後とも全学的な取り組み・体制づくりの推進にご参加いただきますようお願いいたします。

【質問リスト】
Q1:箱崎から新キャンパスへ移動する場合は,どれぐらいの費用と時間がかかるのか。
Q2:JR筑肥線新訳から新キャンパスまでの距離,バスによる時間,料金等を教えてほしい。
Q3:JR筑肥線の新駅の開業はいつか。また,それと第1期開校との関係は?
Q4:移転当初における通勤通学バスの利便性は確保されるのか?
また,移転初期は,マイカー利用者への特別の配慮はなされるのか。
Q5:通勤通学のピーク時にバス交通で対応は可能なのか?
Q6:通勤通学向けの駐車場台数は足りているのか。
Q7:新キャンパスでは来学者向け等の駐車需要に対応できるのか。
Q8:新キャンパスが外部と壊する交差点での交通渋滞は心配ないのか。
また,キャンパス内部で混雑することはないのか。
Q9:通勤通学用駐車場の配置が研究教育棟から遠いが,そうなった考え方は?
また,学内の移動についての利便性を確保するよう対応策を検討しているのか?
Q10:自動車の入校時の制限方法はどう考えているか?また,夜間はどのように管理するのか?
Q11:バイク利用について,制限があるのか?
終わりに
Q1:箱崎から新キャンパスへ移動する場合は,どれぐらいの費用と時間がかかるのか。
A:車を用いると,箱崎キャンパスから,都市高速道路(550円)と西九州自動車道路(150円)を使って,約25~35分で新キャンパスに到着します。一般道路利用では1時間~1時間15分程度かかります。
 地下鉄とJRとの乗り継ぎですと料金は560円,約35分で新駅に到着することになります。その後,バスに乗り換えて290円程度,12分ほどかかります。(途中の乗り継ぎ時間などは含みません)
 なお,移転期間中に新キャンパスで講義等を行う箱崎地区等の教職員の移動の利便性確保につきましては,大学運営による「キャンパス間接続バス」や,大学の所有車両を一元的に管理しオンライン予約システムで利用する「カーシェアリングシステム」など,今後検討していく必要がある旨の提案をしています。

Q2:JR筑肥線新訳から新キャンパスまでの距離,バスによる時間,料金等を教えてほしい。
A:JRの新駅から新キャンパスまでは道のりで約5km,バスによる所要時間は待ち時間を含まず12分程度と考えられます。料金については,現状で片道290円程度です。本WGでは,この料金について,利用者の利便性をさらに向上させるというキャンパスの理念に基づき,低減する方策を検討していきます。

Q3:JR筑肥線の新駅の開業はいつか。また,それと第1期開校との関係は?
A:JRは,伊都地区の新駅の開業時期について,伊都地区の土地区画整理事業による市街地の成熟を待って開業するとの方針ですが,その一方で,九州大学の開校時期に合わせて開業することも検討されています。今後,本学からJRに対し,第1期開校時期やその年ごとの移転人口・規模等を明らかにする中で,開校に合わせた開業をあらためて要請していきます。

Q4:移転当初における通勤通学バスの利便性は確保されるのか?また,移転初期は,マイカー利用者への特別の配慮はなされるのか。
A:JRの新駅開業と同様に,バスの利便性確保についても,バス事業者と今後も協議していきます。具体的には,公共交通機関を重視したキャンパスを目指し,大学も公共交通機関利用者を増加させる努力をすることや移転の開始時期,その年ごとの移転人口・規模等について明示し,利便性の確保について要請していきます。
 また,移転当初は,バス利用者数の少なさから,事業者の努力のみによってバス利便性を十分確保することは困難と考えられます。そこで,本WGでは,バスの早朝・深夜の便数確保のため,本学からバス事業者に対する資金的な援助方策を提案していきます。
 また,移転の初期は,マイカー利用の利便性確保も重要な視点です。移転初期については,造成敷地内の建築予定地のうち,当面建設がないエリアなどを暫定的に通勤通学用駐車場として利用するなど,臨機応変に対応していくことが必要であると提案しました。また,移転の初期において,公共交通の利便性の水準が低い場合には,通勤通学駐車場料金の賦課は行うべきでないと考えています。

Q5:通勤通学のピーク時にバス交通で対応は可能なのか?
A:本学は,公共交通重視型のキャンパスを目指しており,その前提で交通需要予測を行った結果,ピークの1時間に30台のバス発着を行えば,バス交通で対応が可能であるとわかりました。
 しかし,本学と同程度の規模の他大学の事例を見ると,ピーク1時間でのバス運行本数は10本程度となっています。また,その本数で対応ができないほどのバス利用者は発生していないのが現状です。
 今後は,そういったことも参考にしながら,通勤通学時のピーク時におけるバス本数など,事業採算性を無視できない問題もあるため,バス事業者と協議を行うとともに,さらなる利便性を確保するための方策を検討していきます。
 また,新たな視点での交通システムの導入が本学の発展にとって極めて重要な意味を持つことから,全学的検討の必要性があると提案したところです。
 なお,バス事業者に対するヒアリングを行いましたところ,新駅からのピストン式の運行はもちろん,これとは別に都心部等からの高速道路経由のバス運行も検討しているとのことです。

Q6:通勤通学向けの駐車場台数は足りているのか。
A:前述のように,本学は,公共交通重視型のキャンパスを目指しています。その前提で,交通需要予測・必要駐車場数を検討しましたが,自動車利用の抑制方策として,駐車料金の賦課などを行った場合,駐車需要と駐車場の枠数はおおむね一致しておりますので,駐車場は足りるものと考えております。
 なお,現在の駐車場予定数は,通勤通学用で約3,200台,来学者用等の通勤通学以外で約1,000台です。
 また,本学と同程度の規模の他大学の事例を見ますと,駐車場の総数は,おおむね本学の場合と同程度となっております。

Q7:新キャンパスでは来学者向け等の駐車需要に対応できるのか。
A:新キャンパスでは,自動車の総数を抑制し,環境に配慮したキャンパスづくりを目指しますが,それは,必要不可欠な自動車利用をも抑制するものではありません。
 今後,今まで以上に重要となる産学連携に伴う来訪者や身体障害者用の駐車場,他のキャンパスから来る教職員用の駐車場は,通勤通学用とは別に,建物周りを中JL、としてのべ1,000台程度設けるなど,利便性を確保するよう本WGで検討してまいります。

Q8:新キャンパスが外部と壊する交差点での交通渋滞は心配ないのか。また,キャンパス内部で混雑することはないのか。
A:平成12年度までに行った交通解析の結果,交差点の渋滞は,右左折レーンの付加などの交差点改良によっておおむね回避できることがわかっています。ただし,すべての時間帯に渋滞が発生しないように交差点改良を行うことは,過剰な整備であると考えられます。そこで,一時的な集中などが発生しやすい大学の特性を考え,施設の効率的活用等も図る意味で,学習スタイルの検討や大学運営の長時間化への対応等が検討される必要があります。
 本WGでは,たとえば夜業の開始時刻と教職員の始業時刻とが重ならないように時間運営を工夫するとともに,授業の1時間目への集中を避けるなど,ソフト面の対策を講じ,結果的に交通量のピークが低減されるといった検討の必要性を提案したところです。
 また,本WGでは,大学内外の主要な交差点での交通状況について,将来を予測し,必要な場合は信号のタイミングや右折左折レーンなどの対策の効果を,即時に確認できる「交通計画シミュレーションソフト」の構築を行っています。今後,詳細な交差点計画の協議等に活用し,局所的な混雑が発生しないよう検討していきます。

Q9:通勤通学用駐車場の配置が研究教育棟から遠いが,そうなった考え方は?また,学内の移動についての利便性を確保するよう対応策を検討しているのか?
A:通勤通学用の駐車場配置は,当初,研究教育施設の近傍を中心に分散的に配置する計画を考えていましたが,研究院間のより密接な連携を図るため,施設の集約的立地が望まれました。そこで,通勤通学用の駐車場は,大型化して集中的に立地させる計画に変更しております。
 また,駐車場からの移動利便性の確保についてですが,東西に長いキャンパスであることへの対応も必要ですので,「学内循環バス」を導入するよう提案しています。

Q10:自動車の入校時の制限方法はどう考えているか?また,夜間はどのように管理するのか?
A:学内の幹線道路は交通量を円滑に処理する関係から,箱崎地区のように,ゲートを用いての1台ごとの個別確認はできません。ただし,不用不急の自動車利用を抑制する目的から,駐車場料金の賦課やIDカード等を活用した駐車場管理運営システムの導入が必要であると考えているところです。その場合ノンストップETCのようなシステムが考えられます。
 また,夜間等のセキュリティー確保のためには,日没以降の入校は,現在のようなゲート方式による個別確認もやむを得ないのではないかと考えています。特に,夜間の暴走行為等を抑止する意味では,二輪車も対象にする必要があると考えられます。

Q11:バイク利用について,制限があるのか?
A:スクーターを含むバイクは,丘陵地に位置する新キャンパスにとって利便性に優れるため,利用者が多くなることが考えられます。そのため,本WGでは,自動車のように総数を抑制するといった方策は検討せず,二輪車用の駐輪スペースは建物周りや大規模駐輪場など十分なスペースを用意するよう検討していきます。
 なお,交通安全上の観点から,速度制限等の何らかの方策を検討すべきであると考えております。

おわりに
 交通計画を含め,新キャンパスの学習研究生活は,全学の学生・教職員が自ら計画し,実現していくものです。本WGでは,交通に関連する諸問題の検討を新キャンパス計画専門委員会に提案してまいりました。それらの多くは,全学を上げて積極的に取り組まなければ実現できないものです。移転を目前にした部局はもちろんのこと,移転対象ではない部局や移転時期が遅い部局におかれましても,魅力的な新しい九州大学のキャンパス環境実現に向けて絶大なるご協力をお願いいたします。
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