九州大学新キャンパス Kyushu University New Campus
新キャンパス計画キャンパスと周辺地域移転情報資料集
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資料集計画案関係

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九州大学新キャンパス基本構想(1次案)の概要について 平成7年10月5日作成

緑化計画

1. 緑化計画の基本的な考え方
 キャンパスの緑化は防風、日照、日射量の調整、防塵防音等の実用的効果、さらに樹木、芝生とその他の施設(建物・道路・池等の工作物)との組み合わせによる修景的効果、加えて樹木を主とする自然環境の育成による健康面、情操面等のすぐれた教育的効果がある。用地内に既存している樹木は、成木になるのに長い年月を要し、土壌にいたってはさらに長い年月を経て初めて形成されている。したがって、既存の樹林地、樹木、表土は、オープンスペースの中で極力保全し、同時に計画的な植栽計画によるキャンパスの緑化をはかり、環境造りを推進していくことが大切である。

2. 緑地造成の目的
 学内に緑地を造成する目的として、学内の環境保全(防風、防音を含む)、景観の維持、改善、学内水源のかん養(当該地域では特に重要)、各種災害の防備(特に土砂流出防止)、境界の緩衝帯(外周、隔離研究施設等)等がある。

3. 既存緑地の整備・活用
(1)既存緑地の整備・活用
キャンパス用地は、広葉樹二次林、針葉樹人工林、竹林その他の経済林、放棄された土地へ侵入した植生等が、小規模かつパッチ状に複雑に分布している。これらは、このままの状態で全てを新キャンパスに利用できないが、当該地の地形的特性、現況を踏まえてできる限り活用することが望まれる。

すなわち、学内緑地として機能させるためには、これら種々の状態の緑地を効果的に集約し、新規緑地との有機的な統合・整備をはかり、丘陵地形の尾根部あるいは大原川流域に大規模に配置し、森林が有している多くの機能を十分に発揮できるよう誘導、あるいは造成する必要がある。学内緑地が将来にわたってめざす方向は、この地域の森林が本来有していたであろう照葉樹林への回帰、誘導である。
(2)学内緑地の利用
緑地も学内の一施設として、地域に開放することが望ましい。そのためには緑地と一体に樹木園、見本林等の施設、あるいは大原川を核とした水辺空間とその周辺緑地を一巡する散策路、ジョギングコース、林間広場、緑陰空間等を配置し、積極的な緑地利用を実施すべきである。また、樹林が成長するに従って、野生動物の保護、増殖も可能な森林へ発達していくことも可能であり、より森林らしい森林、より安定した森林へ移行することも可能である。
(3)その他緑地
大学通りに沿う緑地、センターモールや種々の広場周辺の緑地等があるが、ある程度のボリュームを持った緑地として造成することが望ましい。さらに、学内一般道路の並木、建物周辺等に造成する小規模な緑地については、管理の難易に配慮しつつ建物との調和を考えて適切な樹種・配植を考える。
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